WiMAX 2+でグローバルIPアドレスを使いたいと考えている方はいませんか?
WiMAX 2+はUQコミュニケーションズをはじめとする複数のWiMAX 2+事業者、いわゆるプロバイダーから提供されていますが、そのほとんどがグローバルIPアドレスオプションを提供しています。
このグローバルIPアドレスオプションを利用すれば、たった96円/月の追加料金でグローバルIPアドレスを使用することが可能です。
またグローバルIPアドレスオプションに対応していないプロバイダーでも、追加料金不要でグローバルIPアドレスを使える場合があります。
ただし、すべてのプロバイダーがグローバルIPアドレスを提供しているわけではありません。つまりプロバイダーによってはプライベートIPアドレスしか割り当てられず、グローバルIPアドレスを使うことはできないのです。
そこでグローバルIPアドレスを使えるWiMAX 2+のプロバイダーを全部調べてまとめました。確実にWiMAX 2+でグローバルIPアドレスを使いたい方は、ぜひこの記事を読んでください。
ちなみにWiMAX 2+以外のモバイルWi-Fiルーターについて知りたい方は下記の記事を参考にしてください。
グローバルIPアドレスを使えるWiMAX 2+のプロバイダーとは
WiMAX 2+のプロバイダーは約20社存在しますが、ASAHIネット以外のプロバイダーでは通常プライベートIPアドレスが割り当てられます。
例外的に大手携帯電話会社のKDDIなら、端末のAPN設定を変更することで無料でグローバルIPアドレスを使用することが可能です。しかしKDDIのWiMAX 2+は致命的なデメリットがあるためおすすめしません。その理由は後述します。
ASAHIネットとKDDI以外では、グローバルIPアドレスオプションを提供しているプロバイダーなら、追加料金はかかりますがグローバルIPアドレスを割り当ててもらうことができます。
上記以外のプロバイダーではグローバルIPアドレスを使用できません。WiMAX 2+でグローバルIPアドレスを使いたいのであれば、プロバイダー選びは非常に重要なのです。
それではグローバルIPアドレスオプションとはいったいどのようなオプションなのか、これから解説していきます。
グローバルIPアドレスオプションとは
グローバルIPアドレスオプションとは、名前の通りWiMAX 2+でグローバルIPアドレスを使用するための有料のオプションサービスです。
一部のプロバイダーを除いて、グローバルIPアドレスオプションを利用するにあたって事前の申し込み手続きなどは必要ありません。端末のAPN設定を変更するだけで、すぐにグローバルIPアドレスでインターネットに接続することが可能になります。
月額利用料は全社横並びの105円/月です。料金は日割計算されず、当月中に1度でもグローバルIPアドレスで接続すると満額請求されます。
グローバルIPアドレスオプションのAPN設定方法
WiMAX 2+対応機器のAPN(プロファイル)設定を変更するには、パソコンやスマートフォンなどの端末から設定ツール(WEB管理画面)にログインする必要があります。
設定ツールのURLや、ログインに必要なユーザー名とパスワードの初期値は機種によって異なるので下記をご確認ください。
機種 | URL | ユーザー名 | パスワード |
---|---|---|---|
ファーウェイ・ジャパン製(W06、W05、L02、L01sなど) | http://192.168.100.1 | admin | IMEIの末尾5桁 |
NECプラットフォームズ製(WiMAX HOME 01、WX05、WX04など) | http://192.168.179.1 | admin | 初回アクセス時に設定した管理者パスワード |
URoad-Stick | http://192.168.100.254 | admin | admin |
URoad-Home2+ | SSID1のセキュリティキー |
IMEIについて補足しておくと、これは個体ごとに異なる固有の製造番号のことです。例えばW05なら端末の背面に記載されています。
管理ツールにログインしたら、新しいプロファイルを作成しましょう。プロファイルについては下記の記事に詳しくまとめてあります。
上記の記事では全部で10種類のプロファイルを紹介していますが、グローバルIPアドレスオプションを利用する場合は基本的に下記の内容を設定すればOKです。
プロファイル名 | (任意) |
---|---|
APN(接続先情報) | wx2.uqwimax.jp |
ユーザー名 | global@wx2.uqwimax.jp |
パスワード | 0000 |
認証タイプ | CHAP |
IPタイプ | IPv4 |
作成したプロファイルに切り替えて接続すると、グローバルIPアドレスが割り当てられているはずです。
ただしWiMAX 2+サービスを新規契約した場合だけ、加入が完了した翌日の午前2時からグローバルIPアドレスによる通信が可能になります。
もしグローバルIPアドレスオプションの利用をやめたくなった場合は、初期設定されていたプロファイルに戻せばOK。これだけでまたプライベートIPアドレスが割り当てられるようになります。
有料でグローバルIPアドレスオプションを提供しているプロバイダー
事業者名称/サービス名称 | 公式サイト | 備考 |
---|---|---|
ニフティ株式会社 @nifty WiMAX |
@nifty WiMAX | |
株式会社ラネット BIC WiMAX SERVICE |
BIC WiMAX SERVICE | |
ビッグローブ株式会社 BIGLOBE WiMAX 2+ |
口座振替でも月額料金割引&キャッシュバックの特典が適用可能。 | |
株式会社リンクライフ Broad WiMAX |
他社のWiMAX 2+から乗り換える際、契約解除料を負担(最大1.9万円)してくれる唯一のプロバイダー。 | |
ダイワボウ情報システム株式会社 DIS mobile |
DIS mobile | |
株式会社ドリーム・トレイン・インターネット DTI WiMAX 2+ |
Eクーポンからの新規申込受付は終了。 | |
GMOインターネット株式会社 GMOとくとくBB WiMAX 2+ |
W05とL01sは2年契約だと利用不可。 | |
株式会社シンセイコーポレーション novas WiMAX |
novas WiMAX | |
ソニーネットワークコミュニケーションズ株式会社 So-net WiMAX 2+ |
||
株式会社エヌディエス Tikiモバイル WiMAX 2+ |
Tikiモバイル WiMAX 2+ | |
UQコミュニケーションズ株式会社 UQ WiMAX |
||
株式会社ヤマダ電機 YAMADA air mobile WiMAX |
YAMADA air mobile WiMAX | |
株式会社エディオン エディオンネット |
エディオンネット | 利用開始および解約は事前手続きが必要。 |
グローバルIPアドレスオプションを提供しているプロバイダーを調べてみたところ、全部で13社が対応していました。
ただしGMOとくとくBBについては、一部の端末は2年契約だとグローバルIPアドレスオプションを利用できず、3年契約のみの提供となっています。
またエディオンネットだけはプロファイルの設定内容が他社とは異なり、さらに利用開始および解約にあたって事前手続きも必要です。
オプションの月額利用料やサービス内容自体はすべて共通なので、どのプロバイダーでも同じようにグローバルIPアドレスを使用することができます。
ですからグローバルIPアドレスを利用したい方はこれらのプロバイダーのWiMAX 2+を契約しましょう…と言いたいところですが、WiMAX 2+でグローバルIPアドレスを提供しているプロバイダーは他にもありましたね。そう、ASAHIネットとKDDIです。
無料でグローバルIPアドレスを提供しているプロバイダー
事業者名称/サービス名称 | 公式サイト | 備考 |
---|---|---|
株式会社朝日ネット ASAHIネット WiMAX 2+ |
ASAHIネット WiMAX2+ | 標準でグローバルIPアドレスが割り当てられる。 |
KDDI株式会社 au |
au | APN設定を変更するとギガ放題でも7GB制限の対象になる恐れあり。 |
ASAHIネットとKDDIと契約したWiMAX 2+なら、追加料金不要でグローバルIPアドレスを割り当ててもらえます。
特にASAHIネットではAPNの設定変更さえも不要で、標準でグローバルIPアドレスを使用することが可能です。有料オプションを申し込めば固定IPアドレスも使えます。
ただしKDDI、auブランドのWiMAX 2+は専用のAPNを設定すれば無料でグローバルIPアドレスを使える…のですが、APN設定を変更すると容量無制限のギガ放題(正確にはWiMAX 2+ フラット for DATA EX)に加入していても7GB制限の対象になってしまう可能性がある、と注意喚起されています。
当社が販売している対応機種以外の動作確認については保障しかねます(また、APN設定を変更された場合、ハイスピードモードの「WiMAX 2+」通信が速度制限(月間7GB超)の対象外となる料金プランにご加入であっても、速度制限(月間7GB超)の対象となるなど、予期せぬ動作となることがあります。)。
実際に筆者が試してみたところ、確かにデータ通信量が7GBを超過したところで速度制限が行われるようになりました。しかもLTEオプションを利用していないにもかかわらず、LTEオプションの利用料金が発生したというおまけ付きです。。
以上の理由から、au契約のWiMAX 2+でグローバルIPアドレスを使用することはおすすめしません。
どうしてもギガ放題なグローバルIPアドレスを使いたいならASAHIネット、もしくはグローバルIPアドレスオプションを提供しているプロバイダーのWiMAX 2+サービスを契約しましょう。
一応、au契約でグローバルIPアドレスを割り当ててもらうためのAPN設定も記載しておきます。
プロファイル名 | (任意) |
---|---|
APN(接続先情報) | au.au-net.ne.jp |
ユーザー名 | user@au.au-net.ne.jp |
パスワード | au |
認証タイプ | CHAP |
DDNSを利用すればIPアドレスを実質的に固定することが可能
ホームルータータイプの機種であるnovas Home+CAはダイナミックDNS、いわゆるDDNS機能を搭載しています。
グローバルIPアドレスオプションとDDNSを組み合わせて利用すれば、一応固定IPアドレスと同じような使い方が可能です。
ただしnovas Home+CAが対応している無料のDDNSサービスは2種類しかなく、使い勝手もあまり良くありません。
DDNSを利用したいなら、ブリッジモードを搭載しているWiMAX 2+対応機器と無線LANルーターを併用する方法をおすすめします。
これらDDNSを利用したIPアドレスの固定方法については下記の記事を参照してください。
まとめ
WiMAX 2+はプロバイダーの選択さえ間違えなければ、グローバルIPアドレスを使用することが可能です。
ASAHIネットなら標準でグローバルIPアドレスが割り当てられますし、それ以外にもグローバルIPアドレスオプションを提供しているプロバイダーは13社も存在します。
ただしGMOとくとくBBについては、一部の端末は2年契約だとグローバルIPアドレスオプションが提供されていません。
また1番注意しないといけないのはKDDI、au契約のWiMAX 2+です。こちらは無料でグローバルIPアドレスを使用できるものの、ギガ放題でも7GB制限の対象となってしまいます。
グローバルIPアドレスとギガ放題を両立させたいのであれば、ASAHIネット+13社のプロバイダーが無難です。
固定IPアドレスを使いたいのであればASAHIネット WiMAX2+一択です。モバイルデータ通信サービスで固定IPアドレスを使えるサービスの中ではもっとも高速で大容量なので、特に固定回線的に使いたいのであればこれを強くおすすめします。
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