SoftBankやY!mobileブランドから提供されているPocket WiFiはグローバルIPアドレスではなく、プライベートIPアドレスが割り当てられています。
そのためリモートデスクトップやWake-on-LANなど、グローバルIPアドレスを必要とする使い方は基本的に不可能です。
しかしPocket WiFiでもグローバルIPアドレスが使える方法が1つだけあります。それはインターリンクが提供している有料サービスのマイIPです。
そこでこの記事ではPocket WiFiにおけるマイIPの使い方について解説します。
念のため初めに断っておきますが、Pocket WiFiとはSoftBankやY!mobileの商標、サービスです。その他の会社が提供しているモバイルWi-Fiルーターについては下記の記事をお読みください。
Pocket WiFiでグローバルIPアドレスを利用する方法
大半のモバイルWi-Fiルーターがそうであるように、SoftBankやY!mobileが提供しているPocket WiFiもプライベートIPアドレスが割り当てられます。
過去にはY!mobileブランドからグローバルIPアドレスが割り当てられる料金プラン「ステップグローバルIP」が提供されていましたが、現在は受付を終了していて新たに申し込むことはできません。
しかしインターリンクのマイIPを利用すれば、Pocket WiFiでグローバルIPアドレスを使えるようになります。
マイIPならPocket WiFiでもグローバルIPアドレスが利用可能
マイIPとは、VPNを利用することで固定のグローバルIPアドレスを使用可能にするサービスです。
VPNを切断すると元のIPアドレスに戻ってしまうため遠隔で電源を投入するWake-on-LANには使えませんが、Pocket WiFiとパソコンの電源を入れっぱなしにしておけばリモートデスクトップで遠隔操作を行うことは可能になります。
初期費用無料、月額料金は1,000円/月。ただし最大60日間は無料体験することが可能です。
これならPocket WiFiでもグローバルIPアドレスを使えるようになりますが、マイIPを利用するためには1つ条件があります。
それはVPNパススルー機能を搭載しているPocket WiFiが必要だということです。
VPNパススルー機能を搭載しているPocket WiFi
- Pocket WiFi 303ZT
- Pocket WiFi 304ZT
- Pocket WiFi 305ZT
- Pocket WiFi 601ZT
- Pocket WiFi 803ZT
- Pocket WiFi 801HW
最近発売されたPocket WiFiでVPNパススルー機能を搭載していることが明記されているのは上記の6機種です。
ちなみに303ZT/304ZT/305ZTは型番こそ違うものの兄弟機なので、端末仕様はほとんど差がありません。
他にもY!mobileがSoftBankに吸収されるよりも前、EMOBILE時代に取り扱っていたGL06Pなど一部の機種も搭載していますが、現役で使っている方はなかなかいないでしょう。
上記のPocket WiFiを使っている方は、そのままマイIPを利用することが可能です。
Pocket WiFiの白ロム購入時の注意点
逆にこれら以外の機種を使っている方は、マイIPを申し込んでもそのままでは利用できません。VPNパススルー機能を搭載しているPocket WiFiに買い替える必要があります。
買い替える方法は2つあり、1つは正規の手続きで機種変更する方法。もう1つはAmazonなどで白ロム端末を購入して、自分でSIMカードを挿しかえる方法です。
ただし後者については、現在契約しているプランによってはSIMカードを挿しかえても白ロムを使えない恐れがあります。SoftBankもY!mobileも、SIMカードを挿しかえることによる動作の保証は行っていません。
白ロムの購入は自己責任で行いましょう。確実にマイIPを利用したいのであれば、機種変更をおすすめします。
ちなみに機種変更手続きはワイモバイルオンラインストアがおすすめです。インターネットなら手続きのために長時間待たされることはありませんし、頭金等の余計な費用を支払わされることもありません。
Pocket WiFiにおけるマイIPの使い方
VPNパススルー機能を搭載しているPocket WiFiを手に入れたら、あとはマイIPを申し込んでVPNを設定するだけです。
マイIPの使い方、およびVPNの設定方法については下記の記事を参照してください。
まとめ
Pocket WiFiで割り当てられるのはプライベートIPアドレスですが、唯一マイIPを利用すれば固定のグローバルIPアドレスを使用することが可能です。
ただしマイIPはVPNを利用するので、Pocket WiFiがVPNパススルー機能を搭載している必要があります。非搭載機種を使用している場合は公式オンラインストアで機種変更するのがおすすめです。
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