Android Autoではなく、OpenAuto Proのメニューにあるアプリの話です。
アプリはデフォルトでChromiumやYouTube、Kodiなどのショートカットが登録されていますが、これらは任意のアプリやURLのショートカットに変更することが可能で、最大8個まで登録しておくことができます。
AndroidやAndroid Auto向けのアプリを使用できるわけではなく、あくまでもLinux向けのソフトのショートカットを配置できるだけですが、例えば地図アプリをインストールしておけばAndroid AutoやApple CarPlayを使用しなくても地図を表示させることが可能ですし、YouTube以外の動画サイトもワンタップで呼び出せるようになります。
OpenAuto Proに任意のアプリのショートカットを追加する方法
以下のディレクトリにある設定ファイルをnanoなどのエディタで編集します。
$ cd /home/pi/.openauto/config/
$ sudo nano openauto_applications.ini
設定ファイルの場所さえ把握していれば、デフォルトの設定を参考に書き換えれば良いだけなので簡単です。
[Applications]
Count=5 #登録するアプリの数
[Application_0] #0~7の8個を登録可能
Name=YouTube #表示するアプリの名称
Path=/usr/bin/chromium-browser #アプリのパス
IconPath=/home/pi/.openauto/icons/icon_youtube.svg #アイコン画像のパス
Arguments=--user-data-dir=/home/pi/.google-chrome/session/youtube --app=https://youtube.com --start-maximized #オプション指定
Autostart=false #自動起動するならtrue
アイコン画像に登録可能なフォーマット
- jpg
- jpeg
- png
- svg
- gif
上記のデータ形式の画像がアイコンとして表示可能です。背景が透過されていると綺麗に表示されます。
Amazon Musicのショートカット作成例
[Application_4]
Name=Amazon Music
Path=/usr/bin/chromium-browser
IconPath=/home/pi/.openauto/icons/icon_amazonmusic.png
Arguments=--app=https://music.amazon.co.jp --start-maximized
Autostart=false
YouTubeの設定をベースに、URLなどを書き換えるだけで簡単に任意のアプリのショートカットを作成できます。ただしアプリを追加する場合はCountの数も書き換えるよう注意してください。
Android Autoでも使用できるAmazon Musicを登録する意味があるのかと思われるかもしれませんが、ブラウザで実行したほうがアルバムアートが全画面で表示されたり、歌詞の表示させながら楽曲を再生することが可能です。
検索機能を使いたければ別途ソフトウエアキーボードを導入する必要がありますが、ライブラリの楽曲を再生するだけならAndroid Auto版と比べても使い勝手は悪くありませんよ。ただしGoogle Mapなどナビアプリと切り替えるには少し手間が増えるので、そこは注意が必要です。
FoxtrotGPSのショートカット作成例
[Application_3]
Name=地図
Path=/usr/bin/foxtrotgps
IconPath=/home/pi/.openauto/icons/icon_googlemap.png
Arguments=--start-maximized
Autostart=false
オフラインで地図を表示することが可能なFoxtrotGPSのショートカットを作成するならこんな感じ。FoxtrotGPS自体は別途インストールしてやる必要がありますが、それ以外は特に変わった設定はありません。
ちなみに表示する名称には日本語が使えます。
まとめ
OpenAuto Proのアプリ一覧には、任意のソフトやWebサイトのショートカットを最大8個まで登録することが可能です。
意外とAndroid Auto向けアプリよりもUIが優れていたり、Android Autoには対応していないアプリでもブラウザ版で使用できたりしますよ。
コメント
初めまして!
こちらの記事を拝見させていただきました。
私もOpenAutoProを導入していて、AmazonMusicを同じようにブラウザで開いたのですが、「お客様のOSはサポートされておりません。このブラウザのバージョンまたは設定はサポートされなくなりました。ブラウザの設定の詳細についてはこちらをご覧いただくか、またはブラウザを更新してください。Chromeをアップデート」と出てきて再生できません。Chromium自体は最新みたいですが、何かいじりましたか?
ご教授いただければ幸いです。
Raspberry PiでDRMコンテンツを再生するためにはWidevine CDMライブラリが必要です。
その導入方法については別の記事に書きましたが、改めて調べてみたところこの方法も(少なくともOpenAuto Pro 15以前のバージョンだと)12月6日以降は使えなくなりそうです。。
OpenAuto Proの新しいバージョンがリリースされれば解決する話だとは思いますが…
https://gadget-live.net/raspberry-pi-drm-content/
教えていただきありがとうございます!
お陰様で無事に再生することができました。
12月以降も使えるようになるといいですね