SoftBankのサブブランド、Y!mobile(ワイモバイル)から海外利用向けの新料金プランPocket WiFi 海外データ定額と、その新料金プランに対応するPocket WiFi 701UCが登場しました。
従来のPocket WiFiでも、国際ローミングサービスに対応している機種なら日本以外の国でも3GやLTEでインターネットを利用することが可能です。
しかし国際ローミングは料金がかなり割高で、データ通信量が25MBを超過すると1日の上限額2,980円に到達してしまい、しかも翌日になるまでは通信速度が低速化してしまいます。はっきり言ってまったく使い物になりません。
これはY!mobileのPocket WiFiに限った話ではなく、日本国内で契約したモバイルWi-Fiルーターを海外で利用する(=国際ローミング)サービスは総じて料金が高額な傾向があります。
ところが、Pocket WiFi 海外データ定額なら1日あたりたった90円の追加料金で、最大7GBまで高速通信を利用することが可能です。従来の国際ローミングと比較すると圧倒的に低価格で圧倒的に大容量。非常に割安になりました。
そんなPocket WiFi 海外データ定額に対応した新機種、Pocket WiFi 701UCの月額料金やメリット・デメリットについて解説します。
Pocket WiFi 701UCとは
Pocket WiFi 701UCは、現在唯一Pocket WiFi 海外データ定額に対応しているモバイルWi-Fiルーターです。
701UC以外のPocket WiFiでも国際ローミング自体は利用することが可能ですが、その料金は非常に高額になってしまいます。
しかしPocket Wi-Fi 海外データ定額に対応している701UCなら、海外でも非常に割安な料金でインターネットを利用することが可能です。
もちろん701UCは国内でも普通のPocket WiFiとしてインターネットを利用できます。海外で利用しなければ月額基本料の3,980円/月しかかからないので、他のPocket WiFiと比較しても特別料金が高いということはありません。
なぜ、今まで高額だった国際ローミング料金が、701UCだと割安になるのでしょうか。
その理由はクラウドSIMが登場したことにあります。
クラウドSIMを採用した初のPocket WiFi
701UCはY!mobileとして初めてクラウドSIMを採用したPocket WiFiです。
クラウドSIMは従来のような物理カードを必要としないため、バーチャルSIMやeSIMなどとも呼ばれます。
やや専門的で難しい話になってしまいますが、一般的なSIMカードは1枚につき1回線分の契約情報しか書き込むことができません。そのため複数の通信事業者と契約して利用するためには、複数のSIMカードを用意してその都度差し替えて設定する必要があります。
しかしクラウドSIMシステムではクラウド上でSIMカード情報を管理しているので、物理カードを交換しなくても通信事業者を変更することが可能です。これはユーザー側の手間が省けるだけでなく、事業者側も管理するコストを減らせるというメリットもあります。
少々乱暴なまとめ方ですが、とにかくクラウドSIMの登場によって低コストで国際ローミングサービスを提供することも可能になったと思っていただければOKです。
キャリア端末としては珍しいSIMフリールーター
701UCはキャリア端末としては珍しく、SIMロックがかかっていないSIMフリーのルーター端末です。
近年発売されたPocket WiFiは基本的にSIMロック解除に対応していますが、購入時点ではSIMロックがかかっているためSIMフリーではありません。
そのため所定の条件を満たしてSIMロックを解除するまでは、Y!mobile以外のSIMカードを挿して利用することは不可能なのです。
しかし701UCはクラウドSIMを採用している珍しい端末のせいか、SIMロックをかけずに販売されています。そのため購入後すぐに他社のSIMカードを挿して利用することが可能です。通信するSIMカードは端末を操作して切り替えます。
ちなみにクラウドSIMとは別枠で2基の物理SIMスロットを搭載しているデュアルSIM機です。国内ではY!mobileの物理SIMを挿さないと通信できませんが、クラウドSIMを含めると実質トリプルSIM機ということになります。
空いているSIMスロットは速度制限がかかってしまった時の保険や、エリアの補完目的で予備のSIMカードを入れておくといった使い方が可能です。
Pocket WiFi 701UCの販売価格
- 一括払い:37,800円
- 36回払い:1,050円×36回
701UCの販売価格は一括なら37,800円、36回の分割払いなら1,050円×36回です。
ただ701UCを購入すると、最大36か月間は1,050円/月の月額割引が適用されます。割引総額は販売価格と等しいため、3年間きっちり利用すれば端末価格は実質0円です。
ちなみに、よく勘違いされている方がいらっしゃるのですが、月額割引は一括払いでも適用されます。分割払いでないと割引を受けられないということはないので、一括で支払える方は一括で購入してもまったく問題はありません。
いずれの支払方法でも、端末代金として総額37,800円を支払うことになります。その代わりに月額割引が適用されるため、実質的な負担額はそれほど高くはないです。
ただし3年間利用せずに途中で解約してしまうと、残りの期間の月額割引は消滅してしまうので注意してください。利用期間が短ければ、実質価格は高くなってしまいます。
Pocket WiFi 701UCの詳細なスペック
国内の対応ネットワークと周波数帯 | LTE | 2.1GHz帯(B1) 1.7GHz帯(B3) 900MHz帯(B8) 2.5Hz帯(B41) |
---|---|---|
3G | 2.1GHz帯(B1) 900MHz帯(B8) |
|
通信速度 | FDD-LTE:下り最大72Mbps/上り最大37.5Mbps | |
接続方法と同時接続数 | Wi-Fi(2.4GHz):5台 USB:1台 |
|
サイズ(幅×高さ×厚さ) | 65 × 126.5 × 19mm | |
重量 | 240g | |
バッテリー容量 | 5,350mAh | |
連続待受時間 | 約1,070時間 | |
連続通信時間 | 約18時間 | |
価格 | 37,800円 |
国内で対応しているモバイルネットワークはLTEと3Gの2種類です。
最大通信速度の仕様は下り最大72Mbps/上り最大37.5Mbpsです。複数の電波を束ねることで通信速度を高速化する通信技術、キャリアアグリゲーションに対応していないためハイエンド機種と比較すると見劣りしますが、実測で10Mbpsもあれば十分快適に通信できるのでそれほど気にする必要はありません。
接続方法についてはWi-FiとUSBの2種類をサポートしています。またWi-Fiは2.4GHz帯のみ対応で、同時に5台まで同時に接続することが可能です。
本体サイズはやや大きめで、重量は一般的なモバイルWi-Fiルーターの2倍くらいあります。その代わりに5,350mAhの大容量バッテリーを搭載していて、連続待機時間と連続通信時間はPocket WiFi史上最高クラスです。バッテリーは非常に長持ちするでしょう。
Pocket WiFi 701UCが海外で利用可能な周波数帯・バンド
規格 | 周波数帯 | Band(バンド) | 国内 | 海外 |
---|---|---|---|---|
3G(W-CDMA) | 2.1GHz | Ⅰ | 〇 | 〇 |
1.9GHz | Ⅱ | 〇 | ||
1.7GHz | Ⅴ/Ⅸ | 〇 | ||
850MHz | Ⅴ | 〇 | ||
800MHz | Ⅵ/ⅩⅨ | 〇 | ||
900MHz | Ⅷ | 〇 | 〇 | |
FDD-LTE | 2.1GHz | 1 | 〇 | 〇 |
1.9GHz | 2 | 〇 | ||
1.7GHz | 3 | 〇 | 〇 | |
1.7GHz | 4 | 〇 | ||
2.1GHz | 4 | 〇 | ||
850MHz | 5 | 〇 | ||
900MHz | 8 | 〇 | 〇 | |
700MHz | 17 | 〇 | ||
800MHz | 19 | 〇 | ||
TDD-LTE | 2.5GHz | 38 | 〇 | |
1.9GHz | 39 | 〇 | ||
2.3GHz | 40 | 〇 | ||
2.5GHz | 41 | 〇 | 〇 | |
GSM | 850MHz | 〇 | ||
900MHz | 〇 | |||
1800MHz | 〇 | |||
1900MHz | 〇 |
701UCが国内と海外で対応している周波数帯・バンドを表にまとめました。
国内では3GとFDD-LTE、そしてAXGPと呼ばれるTDD-LTEの2.5GHz帯を合わせても6つの周波数帯、バンドしか利用できませんが、海外ではGSMも含めると全部で23も対応しています。
2Gに相当するGSMから4GのFDD-LTEやTDD-LTEまで幅広い世代のモバイルネットワークに対応しているので、海外データ定額を申し込めば世界100か国以上でインターネットを利用することが可能です。
Pocket WiFi 701UCの料金プラン
701UCが対応している料金プランはPocket WiFi 海外データ定額とPocket WiFiプラン2の2種類があります。
実はPocket WiFi 海外データ定額はPocket WiFiプラン2をベースとしていて、これに専用オプションの海外データ定額を付帯させたプランなのです。
そこで、まずは従来から提供されているPocket WiFiプラン2から確認しましょう。
Pocket WiFiプラン2
契約期間なし(ベーシック) | 3年契約(さんねん) | |
---|---|---|
月額基本料 | 5,696円/月 | 3,696円/月 |
契約解除料 | なし | 更新月は無料、それ以外は9,500円 |
高速データ容量 | 7GB | |
速度制限 | 7GBを超過すると当月末まで上下最大128kbps | |
速度制限の解除料金 | 500MBごとに500円 |
Pocket WiFiプラン2について絶対に抑えておきたい部分を表にまとめました。
初めにベーシックやさんねんといった契約種別について解説します。
契約種別は3年契約を推奨
Pocket WiFiプラン2で選択可能な契約種別はいくつかありますが、基本的には3年契約をおすすめします。
その理由は、3年契約の月額基本料が3,696円/月なのに対して、契約期間に縛りがないベーシックの5,696円/月とかなり高額だからです。
3年契約には更新月以外に解約すると契約解除料9,500円が発生してしまうデメリットがありますが、月額基本料が割引されるメリットも無視できません。毎月2,000円も割引かれるので、たった5か月で割引額が契約解除料を超えてしまいます。
もし5か月以内に解約するのであればベーシックを契約するという選択肢もあるかもしれませんが、半年以上利用するなら確実に3年契約のほうがお得です。
高速データ容量は7GB、超過すると速度制限
高速データ容量とは、高速通信を利用することが可能なデータの容量を表しています。
データ容量の単位はGB(ギガバイト)やMB(メガバイト)などを使用しますが、最近は略してギガと呼ばれることが多いですね。
Pocket WiFiプラン2の高速データ容量は7GBです。データ通信量が7GBを超過すると、当月末まで通信速度が上下最大128kbpsまで低下してしまいます。
高速データ容量を使い切ってもまったく通信できなくなるわけではありませんが、ほとんど使い物にならないと考えてください。
メールやLINEの送受信くらいなら問題ないですが、Webサイトを閲覧しようとしても読み込みにかなり時間がかかるようになりますし、YouTubeの動画を再生することはまず不可能です。
一応、追加料金を支払えば速度制限を解除することが可能ですが、500MB(0.5GB)ごとに500円かかります。
高速で快適に通信できるのは、基本的に毎月7GBまでだと頭に入れておきましょう。
高速データ容量は使い切っても使い切らなくても、翌月になれば回復してまた7GBまで高速通信が可能になります。
さて、ここまでPocket WiFiプラン2の仕様を簡単に説明しましたが、ここからはPocket WiFi 海外データ定額について解説します。
Pocket WiFi 海外データ定額
契約期間なし(ベーシック) | 3年契約(さんねん) | |
---|---|---|
月額基本料 | 5,980円/月 | 3,980円/月 |
契約解除料 | なし | 更新月は無料、それ以外は9,500円 |
海外利用料 | 90円/日(2018年6月30日までは無料) |
Pocket WiFi 海外データ定額もベーシックと3年契約を選べますが、おすすめはやっぱり3年契約です。
Pocket WiFiプラン2と同様に、3年契約だと契約解除料が発生する代わりに月額基本料が割引かれます。
3年契約の月額基本料は3,980/月と微妙に値上がりしていますが、差額の284円/月が海外データ定額のオプション利用料となっているわけですね。
それでは海外データ定額が追加されたことによってどのような違いが生じているのか、詳しく調べてみましょう。
国内と海外でそれぞれ7GBまで高速通信が可能
国内利用 | 海外利用 | |
---|---|---|
追加料金 | なし | 90円/日 |
高速データ容量 | 7GB | 7GB |
速度制限時の通信速度 | 上下最大128kbps | 上下最大64kbps |
速度制限の解除料金 | 500MBごとに500円 | 解除不可 |
備考 | 海外でのデータ通信量が6か月連続7GBを超過すると、海外データ定額を強制解除される場合がある |
高速データ容量は通常の7GBとは別で、海外用にさらに7GB付与されます。つまり合計で14GBです。
例えば国内のデータ通信量が7GBを超過すると、当月末までは速度制限が実施されてしまいます。しかし当月中であっても、海外へ渡航すればさらに7GBまで高速通信を利用することが可能なのです。
逆に海外で7GB以上利用して通信速度が低下してしまったとしても、国内用の高速データ容量が余っていれば帰国後は速度制限を受けません。
このように国内と海外のデータ通信が別々でカウントされるので、どちらか一方の高速データ容量を使い切ってしまっても、もう一方の高速データ容量を消費してしまうことはないというわけですね。
ただし、海外で利用するためには追加料金が必要です。
1日90円の追加料金で海外でも高速通信を利用可能
国内で利用するだけなら追加料金は不要ですが、海外で利用すると1日あたり90円の追加料金が発生します。
それでも一般的な国際ローミング料金と比較すれば破格です。
毎月のように海外へ出かけるような方にとっては最適なPocket WiFiと言えるでしょう。
ところで、速度制限については通常よりも厳しい内容になっているので注意が必要です。
海外利用時の速度制限は上下最大64kbps
7GBまで高速通信が可能なのは国内も海外も同じですが、速度制限の内容はかなり異なります。
国内利用についてはPocket WiFiプラン2に準拠していて、速度制限時の通信速度は上下最大128kbpsです。また速度制限の解除にも対応しています。
しかし海外利用時に7GBを超過すると、上下最大64kbpsまで制限されてしまうのです。しかも速度制限の解除に対応していないので、翌月になるまで通信速度が元に戻ることはありません。
さらに、6か月連続で高速データ容量を使い切ると、海外データ定額オプションを強制解除される恐れもあります。
さすがに7GBを使い切っただけで強制解除されることはないと思われますが、通信速度が制限された状態で大量に通信し続けると危ういかもしれません。
強制解除については6か月連続で使い切らなければ大丈夫ですが、それを抜きにしても速度制限の内容は通常よりも厳しいものとなっているので注意しましょう。
海外データ定額は契約時のみ加入可能
海外データ定額は701UCを購入した契約時のみ加入することが可能です。
1度解約したりプラン変更や回線譲渡などを行うと、2度と再加入することができません。
また契約を一時中断した場合、3か月以内に再開しなければオプションが強制解除されてしまいます。
海外滞在中だけ海外データ定額を契約しておいて、帰国中はPocket WiFiプラン2に変更しておく…といった使い方は不可能なので、こちらも注意してください。
Pocket WiFi 701UCのメリットとデメリット
Pocket WiFi 海外データ定額の内容を踏まえて、701UCのメリットとデメリットを確認してみましょう。
Pocket WiFi 701UCのメリット
701UCの特筆すべき特徴は下記の3つです。
- 海外でも格安で高速通信が利用可能
- 大容量バッテリー搭載で電池持ちの良さは最高クラス
- 国内外を問わず使えるSIMフリー仕様
- アドバンスオプション対応で大容量通信が可能
それぞれ簡単に補足します。
海外でも格安で高速通信が利用可能
701UCはクラウドSIMを採用したことにより、低価格で国際ローミングが利用可能になりました。
国際ローミング自体は他のPocket WiFiでも利用することが可能ですが、その料金は非常に高額です。また高速データ容量が少ないので、あまり使い物になりません。
しかし701UCなら1日あたりたった90円の追加料金で、海外でも最大7GBまで高速通信が可能です。
大容量バッテリー搭載で電池持ちの良さは最高クラス
またシリーズ最高クラスの大容量バッテリーを搭載していて、連続通信時間も過去最高レベルの約18時間を誇ります。
従来のPocket WiFiは、バッテリーが長持ちする機種でもせいぜい10時間程度です。下記の比較記事を読んでいただければ、701UCの電池持ちがどれくらい優れているのかがよく分かります。
渡航先で利用するとなると、移動が多くて満足に充電する時間を確保できないかもしれません。
したがって電池持ちは非常に重要な要素なわけですが、1回の充電で18時間も使用できれば十分でしょう。
電池持ちを重視する方にとって最適なPocket WiFiです。
国内外を問わず使えるSIMフリー仕様
クラウドSIMだけでなく、SIMロックがかかっていない物理SIMスロットを2基搭載しているのも嬉しいですね。
特に海外では、7GBの高速データ容量を使い切ってしまうと厳しい速度制限が待ち受けています。上下ともに最大64kbpsに制限されてしまうと、まったくと言っても良いほど使い物になりません。
しかし予備のSIMカードを契約しておけば、7GBを使い切った後はそちらに切り替えることで高速通信を利用し続けられます。
これは実質トリプルSIM機の701UCならではのメリットですね。
アドバンスオプション対応で大容量通信が可能
発売当初はアドバンスオプションに非対応だった701UCですが、2018年9月26日より開始されたソフトウェア更新によりアドバンスオプションを利用することが可能になりました。
アドバンスオプションとは684円/月の有料オプションで、一部の対応機種のみ利用することが可能です。
701UCの設定を変更してアドバンスモードで通信すると、国内においては7GBを超過しても高速のまま通信することが可能になります。
ただしアドバンスモード設定時はAXGPのみで通信することになるため、サービスエリアが狭くなったり、屋内では電波が繋がりにくくなる恐れがあるので注意してください。また3日間あたり10GBの速度制限もあります。
アドバンスオプションを利用するつもりなら、事前にAXGPの提供エリアを確認しておきましょう。
Pocket WiFi 701UCのデメリット
デメリットも改めて確認しておきましょう。
- 大きくて重たい
- 海外データ定額は1度解約すると再契約は不可能
- アドバンスモード設定時は電波が繋がりにくい
こちらも簡単に補足しておきます。
大きくて重たい
一般的なモバイルWi-Fiルーターと比較すると701UCは大きくて重たいです。
大容量バッテリーを搭載した代償なので仕方ありませんが、軽量でコンパクトなモバイルWi-Fiルーターが欲しい方には向いていませんね。
海外データ定額は1度解約すると再契約は不可能
701UCは2種類の料金プランに対応していますが、海外データ定額は一旦解約したりプラン変更などを行うと、二度と再加入することはできません。
海外渡航時だけ海外データ定額を利用して、帰国中は解除しておくといった使い方ができないのです。
月額基本料は300円ほどしか変わらないので、海外データ定額を契約したままでも特別維持費がかかるわけではありませんが、1度でも変更してしまうと元に戻せなくなってしまうので注意してください。
アドバンスオプションはデメリットもある
7GB制限がなくなるアドバンスオプションに対応した701UCですが、アドバンスモードは良いことばかりではありません。
サービスエリアが狭くて屋内に電波が届きにくいAXGPしか使えなくなるので、標準モードで快適に通信していた場所でも最悪圏外になってしまう恐れがあります。
また7GB制限がなくなるのは国内利用だけですし、3日間あたり10GB以上通信すると夜間の通信速度が制限されるのも要注意です。
アドバンスオプションにはデメリットもあるということを理解しておいてください。
Pocket WiFi 701UCを国内のみで利用するメリットはあるのか?
Pocket WiFi 701UCは海外データ定額に対応していて、海外利用に向いているモバイルWi-Fiルーターです。
その一方で、5,350mAhの大容量バッテリーを搭載していて、電池持ちが優れている機種でもあります。
海外で利用する予定はないけれども、バッテリーが長持ちするモバイルWi-Fiルーターが欲しいという方はきっと少なくないでしょう。
しかし、国内のみで利用するのであれば、701UCはおすすめしません。
確かに701UCは電池持ちが優秀ですが、それよりもさらに長持ちで料金面でもお得なモバイルWi-Fiルーターが存在するからです。
NEXTmobileのFS030Wがほぼ完全に上位互換
NEXTmobileはY!mobileと同じく、SoftBankの回線を利用しているモバイルWi-Fiルーターサービスです。
このNEXTmobileで販売されているFS030Wという機種と701UCを比較すると、前者のほうがあらゆる面で優れています。
例えばバッテリー容量は3,060mAh、つまり701UCの6割以下しか搭載されていませんが、Wi-Fi接続時の連続通信時間は公称約20時間を謳っています。つまりバッテリー容量が少ないFS030のほうが長時間使用することが可能なのです。
また料金面ではNEXTmobileが圧勝しています。下記の比較表をご覧ください。
Y!mobile 701UC | NEXTmobile FS030W | |
---|---|---|
プラン | Pocket WiFi プラン2(3年契約) | ギガネクスト20GBプラン(2年契約) |
高速データ通信量 | 7GB | 20GB |
初期費用 | 3,000円 | 3,000円 |
月額利用料 | 3,696円/月 | 2,760円/月(25か月目以降は3,695円/月) |
端末代金 | 一括:37,800円 分割:1,050円×36回 | 無料 |
月額割引 | ▲1,050円×36か月 | - |
NEXTmobileのほうが高速データ容量が多いのに、月額利用料は安く抑えられています。しかも端末代金は実質無料ではなく、正真正銘の無料です。
月額利用料は3年目から値上がりしますが、こちらは2年契約なので2年経過したタイミングで一旦解約してしまえば問題ありません。再度NEXTmobileと契約するか、他社サービスへの乗り換えを検討しても良いでしょう。
海外で利用する予定がないなら701UCはおすすめしない
以上の理由から、海外で利用する予定がなく、大容量バッテリーが目当てなのであれば701UCはおすすめしません。
バッテリー容量が少なくてもFS030Wのほうが長持ちですし、低価格で大容量のプランを提供しているNEXTmobileのほうが圧倒的にお得です。
国内でしか利用せず、アドバンスオプションが不要なのであればNEXTmobileをおすすめします。
まとめ
Pocket WiFi 海外データ定額はPocket WiFiが海外でも格安で利用できる新料金プランです。
対応している機種は現在Pocket WiFi 701UCのみですが、海外へ渡航する機会が多い方なら検討してみる価値は大いにあるでしょう。
701UCは大容量バッテリーを搭載していて電池持ちが優秀なPocket WiFiでもありますが、バッテリーが長持ちするモバイルWi-Fiルーターが欲しいのであればNEXTmobileのFS030Wのほうがあらゆる面で優れているのでこちらをおすすめします。
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