レンタルWi-FiサービスのWiFi東京レンタルショップを運営している株式会社ニッチカンパニー様より、デモ機としてPocket WiFi 502HWをお借りして実際に利用してみました。
WiFi東京レンタルショップの細かいサービス内容については別の記事で解説するとして、今回は京都へ日帰りで観光した際にPocket WiFi 502HWを使ってみたのでそのレビューを書きます。
今回はあくまでもデモ機として提供していただきましたが、お借りした端末や同梱品などは基本的に実際の利用者に送付されている物とまったく同じなので、WiFi東京レンタルショップの利用を検討されている方はぜひ参考に読んでみてください。
WiFi東京レンタルショップから貸し出される端末と同梱品について
デモ機は実際にレンタルされている方と同じように、ヤマト運輸の宅急便コンパクトで送付されました。
また平日17時までの申し込むと当日発送、最短翌日から利用可能と謳っているように、即日で発送していただいてこちらが希望した日から使い始めることできました。
ちなみに私は普通に大阪の自宅で受け取りましたが、希望の配送方法がある場合は備考欄に記入すれば対応してもらえる可能性もあります。気になる方はあらかじめ問い合わせておくと良いでしょう。
また空港やホテルなど、自宅以外への配送にも対応してもらえます。
貸し出される端末と同梱品
届いた物はPocket WiFi 502HW本体のほか、充電器としてACアダプターとMicroUSBケーブル、キーホルダー付きのポーチと取扱説明書、そして返却用のレターパックです。
Wi-Fiを利用したことがある方なら不要かもしれませんが、モバイルWi-Fiルーターの基本的な使い方やサービスの仕様についてはこの取扱説明書に記載されているので、機械に自信がない方でもこれ1枚を読めば大丈夫でしょう。
また用途ごとのデータ通信量の目安も記載されているので、どういう使い方をしたらどれくらいの通信量が発生するのか参考にもなります。
ちなみに付属のACアダプターの出力は5V/1Aでした。もし5V/1.8A以上のACアダプターを持っているなら、そちらを使用したほうが高速で充電することが可能です。
Wi-FiのSSIDとパスワードを確認する方法
付属の取扱説明書、マニュアルにも記載されていますが、Wi-FiのSSIDとパスワードは本体背面に貼られているシールに印刷されているので一目で分かります。
ただし本体の不調などによりリセット、初期化した場合はこれとは別の文字列に変わってしまうので、本体を操作してSSIDとパスワードを確認してください。
また管理画面にアクセスすればSSIDとパスワードを任意の文字列に変更することが可能です。パスワードをそのまま使い続けるのがセキュリティ的に不安な方は、これらを変更してから使用することをおすすめします。
管理画面にログインするために必要なパスワードの初期値はadminです。
アドバンスモードと標準モードの注意点
Pocket WiFi 502HWには2つの通信モードが搭載されていて、標準状態ではアドバンスモードが設定されています。
アドバンスモードは基本的にデータ通信量を気にすることなく、大量に通信することが可能です。ただし前日までの3日間のデータ通信量が10GBを超過している場合、18時から翌日1時までは通信速度が最大1Mbpsに制限されてしまいます。
またアドバンスモードではSoftBank 4GのAXGPと呼ばれる回線のみで通信するため、サービスエリアが狭くて屋内では電波が繋がりにくいといったデメリットがあるためこちらも注意が必要です。
一方で標準モードではSoftBank 4Gに加えてSoftBank 4G LTEも使用することが可能なので、サービスエリアが広くて電波も繋がりやすいといったメリットがあります。
しかし標準モードは月間で7GB以上通信すると通信速度が最大128kbpsに制限されてしまいます。こうなるとまったくと言って良いほど使い物になりません。600円/500MB支払うことで速度制限を解除することは可能ですが、後述する問題もあるのでこれはなるべく取りたくない選択肢でしょう。
標準モードの7GBを使い切ってもアドバンスモードは高速のまま使い続けられますが、そのためにはあらかじめAXGPのエリアマップを確認しておくことをおすすめします。
標準モードは運が悪いと3GBしか使えない
これはレンタルWi-FiサービスであるWiFi東京レンタルショップならではの問題、デメリットです。
本来は7GBまで高速通信が可能な標準モードですが、月途中にレンタル開始かつレンタル端末の前の利用者が標準モードを使用していた場合、実際には7GBも使えずに通信速度が制限されてしまう可能性があります。
この対策としてWiFi東京レンタルショップでは3GB以上の通信容量を保証してくれてはいますが、逆に言えば運が悪いと3GBしか使えません。
逆に月を跨ぐようにレンタルすれば最大14GBまで使えるということにもなりますが、そうでないなら標準モードは3GBしか使えないという心積もりで申し込んだほうが良いでしょう。
京都観光でWiFi東京レンタルショップを利用してみた感想
さて、日帰りで京都の三条から四条あたりを観光してきたわけですが。
その約6時間はずっとPocket WiFi 502HWを使用して、3台のスマートフォンをWi-Fiでインターネットに繋いで使ってみました。
結論から言えば、地下以外では通信が途切れることはなく、快適に通信することが可能でした。
サービスエリアはアドバンスモードでもほぼ問題なし!
私自身、今までAXGPしか使えないアドバンスモードを常用したことはなかったので、どれくらい電波が繋がるのか未知数で不安な気持ちはあったのですが、サービスエリアについてはほぼ問題なかったです。
基本的にずっとアドバンスモードで使用しましたが、圏外になったのは地下、京阪電車の三条駅にいた時だけ。それ以外の場所では確認した限りずっとアンテナがフルで立っていました。
地下で繋がらないのもアドバンスモードに設定しているからで、標準モードに切り替えれば地下でも山間部でも快適に繋がったはず。標準モードだと7GB制限があるため注意が必要ですが、観光地で使用するならサービスエリアの心配はなさそうです。
下りの通信速度は高速で不満なし!
何度かスピードテストを行ってみて通信速度を測定しましたが、下りについては概ね10Mbpsから20Mbpsくらい出ていました。
これは使い方にもよりますが、ブラウザで調べ物をしたりGoogleマップでナビを利用するくらいなら十分な通信速度です。YouTubeなどの動画再生についてもフルHDくらいの画質なら止まることなく視聴できるでしょう。
ただし錦市場のような極端に混雑している場所だとやはり通信速度は遅くなりました。それでも10Mbpsはキープしていたので、調べ物をするくらいならまったく問題ありません。
むしろメインで使用しているスマートフォンが格安SIMだったりすると、これ以上に低速化している可能性が高いです。Pocket WiFi 502HWのWi-Fiを経由するほうが高速で快適に通信できるでしょう。
アドバンスモードの上り速度はかなり遅い
一方で上り速度についてはかなり遅いです。
Pocket WiFi 502HWはアドバンスモードだとAXGPしか使えず、上りの最大通信速度は10Mbps止まりとなっています。しかも実際には人通りが少ない場所でも1Mbps程度しか出ないなんてことが普通にありました。
TwitterやInstagramといったSNSで画像を大量にアップロードしたり、動画を配信するといった使い方をするなら厳しいです。キャリア品質と言えども、元のAXGP回線自体が遅ければどうしようもありません。
ただし画像や動画をアップロードするだけなら時間をかければ可能なので、急いでアップロードする必要がなければ問題はないです。寝ているあいだにでもアップロードしておけば朝には完了しているでしょう。
しかし動画配信はリアルタイムで高速な通信を行う必要があります。もちろん通信速度はエリアや使用環境に左右されるため一概には言えませんが、私が使ってみた感じだとアドバンスモードではかなり厳しそうです。
標準モードに切り替えれば上りも高速通信が可能
AXGP以外の回線も使える標準モードについては上り最大37.5Mbpsの通信が可能で、実際にスピードテストを行ってみるとアドバンスモードよりもかなり良い数字を叩き出していました。
高画質かつ長時間の動画配信を行うとあっという間に通信速度が制限されてしまいますが、標準モードに切り替えればやってやれないこともありません。
ただ標準モードに切り替えてもなかなかAXGP以外の電波を掴んでくれないこともあったので、常に安定して高速通信が可能かというと微妙です。
どうしても動画配信のためにWi-Fi環境が欲しいなら、配信時間や画質に気をつけて使用しましょう。
1回のフル充電で約8時間使用することが可能!
今回の京都滞在時間は約6時間。常にスマートフォンを操作していたわけではありませんが、Wi-Fi自体は繋ぎっぱなしにしていたのでずっと電力を消費していたはずです。それでもまだバッテリーの残量はありました。
帰宅後もスマートフォンやパソコンをWi-Fiで繋いで使い続けてみたところ、約2時間でバッテリー残量が少なくなっているから充電しろという旨のメッセージが表示されたので、フル充電で約8時間は使えたことになります。
Pocket WiFi 502HWの連続通信時間は公称最大10時間ですが、これはキャリアアグリゲーションと呼ばれる通信速度を高速化する機能が働かなった場合の数字です。そもそもレンタル端末なのでバッテリーの寿命は多少縮んでいるはずですし、さすがに半分の5時間を下回るようだと厳しいですが、8割も使えたなら十分でしょう。
ただし個体差もあるとは思いますし、もし電池持ちが不安ならモバイルバッテリーを使用することをおすすめします。Pocket WiFi 502HWのバッテリー容量は3,000mAhなので、5,000mAhのモバイルバッテリーがあれば1回、10,000mAhなら2回はフル充電することが可能です。
ちなみにWiFi東京レンタルショップではオプションとして500円でモバイルバッテリーの貸し出しも行っています。
モバイルバッテリーを持っていなくて常用するつもりもないのであれば、一緒にレンタルすることを検討してみてはいかがでしょうか。
最短翌日から利用可能なレンタルWi-Fiが欲しい人におすすめ
今回は観光地として賑わっている地域しか出歩かなかったというのはありますが、地下以外ではAXGPしか使えないアドバンスモードでも問題なくWi-Fiを利用できました。
これが山や海でキャンプをするとなるとまた話は変わってくるかもしれませんが、観光地になっているような地域ならほぼほぼ大丈夫かなと思います。
それに、いざとなれば標準モードに切り替えることも可能なので、7GBの容量制限さえ気をつければ基本的にどこでも繋がるはずです。
平日17時までに申し込むと最短翌日から利用可能というのもポイント。北海道や九州、沖縄など一部の地域は最短翌々日からとなりますが、それでも2日前の17時までに申し込めば大丈夫ということですから、予定の直前にモバイルWi-Fiルーターをレンタルしたくなった場合におすすめです。
まとめ
今回はWiFi東京レンタルショップで実際に貸し出されているPocket WiFi 502HWを使用してみてレビューしました。
アドバンスモードだと大量に通信することが可能な反面、サービスエリアが狭くなったり電波が繋がりにくいという懸念がありますが、観光地で使用してみて特に不満などは感じませんでした。
上り速度は確かに遅いのですが、下り速度は十分なのでほとんどの使い方では気にならないでしょう。
唯一、動画配信を行うような方には向いていませんが、標準モードに切り替えてSoftBank 4G LTEに繋がれば上りも高速になります。これなら動画配信も可能です。
旅行でも出張でも、申し込んだ翌日からすぐに使えるレンタルWi-Fiが欲しい方はWiFi東京レンタルショップを利用してみてはいかがでしょうか。
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