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Android 11以降搭載機は原則全機種ワイヤレスAndroid Autoに対応!

ワイヤレスAndroid Autoを実行しているOPPO A73 ガジェット全般

※この記事には広告(アフィリエイトリンク)が含まれますのであらかじめご了承ください。

Googleが提供しているカーナビゲーションシステムのAndroid AutoはAndroid 5.0以降を搭載した端末で利用することが可能ですが、そのほとんどは有線接続でしか利用できません。

そもそもワイヤレスAndroid Autoに対応しているスマートフォンがPixelやGalaxyなどの一部機種に限られていた上に、特に日本においては屋外で5GHz帯を利用することが原則的に禁止されているため、Android Autoの無線接続はかなりハードルが高かった…ですが。

そんなレア機能だったワイヤレスAndroid Autoが、Android 11からはメーカーを問わず全機種に開放、標準搭載されるようになりました。これと同時に5GHz帯を使用することが必須条件になってしまいましたが、これ以降のAndroid OSを搭載していればPixelやGalaxy以外のスマートフォンのユーザーでもワイヤレスAndroid Autoを利用することが可能です。

しかも日本国内においても、2022年9月2日より自動車内の5GHz帯利用条件が緩和されたため、これまでワイヤレスAndroid Autoを利用する上で最大の障壁となっていた法制度の問題も解消されました。

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Android 11以降のOSを搭載している端末はワイヤレスAndroid Autoが利用可能

私がメインで使用しているGalaxy S20 5G SC-51Aは従来からワイヤレスAndroid Autoに対応していたのでなかなか確認が取れなかったのですが、Android 11にアップデートしたOPPO A73でもWi-Fi接続でAndroid Autoを利用できるようになりました。

有線接続だとUSBケーブルを繋ぐ手間がかかるのはもちろんのこと、データ通信用のUSBポートに繋ぐので低速充電を強いられるといったデメリットもあります。PixelやGalaxyに限らず、安価なミドルレンジやローエンドでも利用できるようになるのは嬉しいですね。

ただしAndroid 11を搭載した機種ならどれでも利用できるというわけでもありません。

5GHz帯のWi-Fiに対応していることが条件

以前からGoogleは、ワイヤレスAndroid Autoを快適に利用するために5GHz帯のWi-Fiで接続することを推奨していましたが、強制ではありませんでした。

そのため2.4GHz帯でホットスポットを設置できるカーナビやディスプレイオーディオであれば、日本国内でもワイヤレスAndroid Autoを合法的に利用できたのです。私はRaspberry PiとOpenAuto Proで自作した機器で利用しているので、市販品で対応機器が存在するのかは知りませんが…

ところがAndroid 11からは5GHz帯での接続が必須条件になり、2.4GHz帯での接続時はAndroid Autoが起動しなくなってしまいました。最初は起動しなくなった原因が分からなかったのですが、OpenAuto Proのフォーラムでも話題になっており、どうやらそういうことのようです。

最近は実勢2万円を切るような低価格機種でも5GHz帯に対応している機種が珍しくないですが、問題は端末ではなく、屋外で5GHz帯を利用することにあります。

屋外で5GHz帯を利用するためにはDFSが必須

日本でも屋外で5GHz帯を利用することは完全に禁止されているわけではありませんが、気象レーダーなどとの干渉を回避するためにDFSと呼ばれる機能が搭載されている必要があります。

DFSを有効化するとレーダーの探査に1分ほどの時間を要するので、そのぶんAndroid Autoの起動が遅くなるのもデメリットですが…それだけならまだしも、運転中にDFSが機能するとAndroid Autoが終了させられてしまう恐れさえあります。

Wi-Fi接続がなくてもオーディオ機能はBluetooth接続だけでも利用できますが、カーナビとしては致命的かもしれません。実際に長時間走行したり検証してみたわけではないので何とも言えませんが…

車は車でもバスの車内については例外的に5GHz帯の利用が認められていたりしますし、その他にも屋外で5GHz帯を利用できる特例は存在するので、一般の乗用車についても緩和してほしいところですね…と書いていたのですが。

自動車内は5.2GHzならDFS不要で合法的に利用可能に

2022年9月2日に公布、即日施行された総務省令により、自動車内で5.2GHz帯を利用することが合法化されました。

「Wi-Fi 6E」ついに解禁――総務省が6GHz帯の無線LAN利用を認める省令を公布 即日施行
日本において、ついに6GHz帯を使う「WI-Fi 6E」の利用が合法化された。今後、Wi-Fi 6E対応の無線LANルーターなどが順次登場するものと思われる。

5.2GHz帯とは何ぞや?という方のために補足しておくと、一口に5GHz帯と言っても細かく分類すると実際には3つの周波数帯でWi-Fiが利用されています。日本国内においては。

周波数帯 DFS 屋外利用
5.2GHz(W52) 不要 自動車内は可
5.3GHz(W53) 必要 不可
5.6GHz(W56) 必要

これまでも5.6GHz帯であれば自動車内でも利用できなくはありませんでしたが、DFSというデメリットがあるのは先述した通りです。

しかし5.2GHz帯であればDFSが不要なので、高速かつ安定した通信が期待できます。何よりもこれでワイヤレスAndroid Autoの動作要件を満たすことができました。

現状ワイヤレスAndroid Autoに対応しているディスプレイオーディオは少なそう

ただし、まだ改正直後ということもあるでしょうけれども、現状ワイヤレスAndroid Autoに対応しているカーナビやディスプレイオーディオ製品は少なそうです。AppleのCar Playについてはワイヤレス対応製品が日本国内でも投入されているので、Android Autoでも積極的に対応製品を投入してほしいものですね。

まあ筆者はRaspberry PiとOpenAuto Proで自作しましたが

ただ純正ナビがアップデートでワイヤレスAndroid Autoに対応してなんて話もちらほら見かけるので、まあ時間はかかるかもしれませんが今後対応製品は増えていくでしょう。

既に自作しているユーザーにとっては朗報で、これまで必要だったDFSを実装する必要がなくなります。後述するように条件付きで2.4GHz帯で利用することも可能でしたが、こちらも5GHz帯に移行してしまって良いでしょう。

ワイヤレスAndroid Auto化するドングルやアダプターは相変わらず違法

なおAmazonなどで既存のAndroid Auto対応カーナビやディスプレイオーディオをワイヤレスAndroid Auto化するドングル・アダプターが販売されていたりしますが、この手の製品はまず間違いなく技適マークがなく国内で使用するのは違法です。

例えばCARPLEのAAWirelessというドングルはメーカーいわく技適の認証を受けているそうで、Amazonの販売ページには5GHzで使用可能である旨と技適認証番号217-220690が記載されています。しかし総務省のサイトを確認したところ、この製品が認証されているのは2.4GHz帯のみで5GHz帯は一切認証されていません。

CARPLE AAWirelessの技適認証情報
当該製品について公開されている認証番号は1つのみ
5GHz帯の認証はなし

まあ発売直後の製品だとサイトに反映されていないだけで実際には認証されていたということが時々ありますが、実際に認証されているならすべての技適認証番号を記載すればいいわけで。メーカーがこの番号しか記載していませんからね。アウトなんじゃないでしょうか。

このメーカーに限らず、日本語が怪しい中華製品はどれもご丁寧に技適番号を記載しているわりに認証内容が不十分なものばかりです。特にSIMスロットを搭載していて4G、LTEで通信可能な製品はまずダメでしょう。

海外端末は5.8GHz帯で通信する危険性も

技適の認証を受けていない通信機器を使用すること自体が違法であるわけですが、ことWi-Fiに関して言えば本来使用されるはずがない5.8GHz帯で通信する恐れがあるんですよね。

Wi-Fiで使用している周波数帯は国によってことなり、隣国の中国では5.8GHz帯をWi-Fiとして使用しているため、中国向けに製造されている通信機器は5.8GHz帯に対応している製品が多かったりします。

ところが日本において5.8GHz帯はWi-Fiでは使用されていないので、5.8GHz帯を使用するドングルを購入したところでワイヤレスAndroid Autoを使用することはできません。スマートフォンも国内で正規販売されている製品なら5.8GHz帯でWi-Fiの通信はできないはずだからです。

利用できないだけならまだ良いですが、日本では5.8GHz帯をETCなどで利用されています。もしドングルが5.8GHz帯で電波を飛ばすと、ETCの通信を阻害したり何かしら不具合を引き起こすかもしれません。

日本でドローンの規制が厳しく、なかなか普及しない原因として挙げられる理由の1つがこの5.8GHz帯です。先述したように中華製品は5.8GHz帯で通信するものが少なくないので、ドローンもむやみやたらと飛ばすとETCなどの電波に干渉する恐れがあります。

そんなわけで既製のカーナビやディスプレイオーディオをワイヤレスAndroid Auto化するドングルやアダプターを購入しようとしている方は、その製品が本当に技適マークを取得しているかしっかりと確認してみてください。まあ少なくとも現状は、いずれの製品も取得してないでしょう。そもそも合法的に使用可能な製品が存在したら、界隈でもっと話題になってるはずです。。

Android 10以前の対応端末は引き続き2.4GHzで利用可能

ちなみにAndroid 10以前のバージョンの対応端末については、引き続き2.4GHz帯でワイヤレスAndroid Autoを利用することが可能とされています。

なので、どうしても2.4GHz帯で利用したい場合は最新のAndroid OSにアップデートされていないスマートフォンを調達してくるか、ダウングレードで対処するという方法も一応あります。

例えばSamsungのGalaxyだと、S9やNote9がAndroid 10でOSアップデートを終えているので確実そうですね。docomo版のSC-02KやSC-01Lはセキュリティパッチの更新こそ止まっているものの、2022年12月21日にもソフトウェアアップデートが配信されていますし、まだなんとか現役で使える端末です。

かくいう筆者はAndroid Autoのためではありませんが、ちょうど最近祖母用にau版Galaxy Note9 SCV40を購入しました。今となってはなかなか古い機種ですが、メモリは6GBも積んでますし最新のローエンドよりは快適です。

Android 11以降でも2.4GHzで接続可能…なこともある?

これも余談ですが、OpenAuto Pro 13から14.xをすっ飛ばして15にアップデートしてみると、なんとAndroid 11や12を搭載した端末でも2.4GHzでワイヤレスAndroid Autoができてしまいました。

ただし必ずしもスムーズにAndroid Autoが起動されるわけではなく、BluetoothとWi-Fiで接続しているにもかかわらず起動してくれないこともあります。あれこれ試してみましたが起動できる条件はまだ不確かで特定できていません。

Android 10でワイヤレスAndroid Autoを確立してから他の端末に繋ぎ変えてみたり、あらかじめBluetooth接続で音楽を再生した状態で手動で実行してみると起動しやすい気がしますが、その後再起動してみるとあっさり自動でワイヤレスAndroid Autoまで起動したりするので関係ないような気もします。。

まとめ

Android 11からはPixelやGalaxy以外のスマートフォンでもワイヤレスAndroid Autoが利用可能になりました。

5GHz帯での接続が必須条件にもなりましたが、5.2GHz帯であれば車内で利用することが合法化されたので、そこはあまり問題にならないでしょう。肝心な対応製品の発売が待たれますが…

Raspberry PiとOpenAuto Proのようなソフトウェアを利用して自作しているユーザーにとっては完全に朗報で、今後はDFSの実装が不要になりますね。

とにもかくにも、一般層に普及するには対応しているカーナビやディスプレイオーディオといった製品を発売してほしいものです。

カーナビやディスプレイオーディオの自作に興味がある方はぜひOpenAuto Proの記事をどうぞ。

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コメント

  1. ワイン より:

    有益な情報をありがとうございます。輸入車のヘッドユニットが、海外モデルではWireless CarPlay対応なのに、日本向けモデルでは利用出来ない状態になっている理由が分からずにいました(メーカーに問い合わせも回答が得られない)が、5Ghzの規制が原因だったのですね。また国内のディスプレイオーディオが、ほぼWireless Carplayに対応してない理由も納得が行きました(対応しているのは最新のALPINEくらいです/Andorid Autoは非対応)。ポン付けのWireless化製品は「違法の可能性が高い」というのも驚きでした。こんな便利製品があるのに、メーカーのディスプレイオーディオはなんで対応しないの?という疑問にも納得が行きました

  2. 川上聖肇 より:

    AAWirelessを購入しようかと思って、いろいろ調べてこのサイトを見つけました。
    「CARPLEのAAWirelessは認証されているのは2.4GHz帯のみで5GHz帯は一切認証されていません。」と書かれていましたが、217-220690_02_004.pdfを見ると5GHzも認証されていますね。
    訂正された方がよろしいかと。

  3. 川上聖肇 より:

    先のコメントは私の勘違いでした。
    217-220690_02_004.pdfは、メーカーが提出した資料ですね。
    このコメントも含めて削除してください。

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