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【OpenAuto Pro】ワイヤレスAndroid Autoを快適にするためのWi-Fi設定

Android Autoの接続方法選択画面 DIY・電子工作

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OpenAuto ProでワイヤレスAndroid Autoを利用する場合、基本的にはOpenAuto ProをインストールしたRaspberry PiをWi-Fiスポットとして使用することになります。

Wi-Fiスポット、ホットスポットの有効化はGUIの設定画面から可能ですが、単純に有効化しただけだとリンク速度が最大でも96Mbpsしか出ません。経験上80MbpsくらいあればストレスなくワイヤレスAndroid Autoを利用可能ですが、最大でも96MbpsとなるとRaspberry Piとスマートフォンは結構至近距離に設置しておかないと、十分なリンク速度を維持できないです。

リンク速度が低いと、音声が途切れたりレスポンスが悪くなるなど、パフォーマンスに悪影響を及ぼします。これでは非常に不便。

例えばRaspberry Pi 4Bに内蔵されているWi-Fiは最大433Mbpsまで対応しているので、ここまで引き上げることができればリンク速度が3桁を切ることはそうそうないはず。他にもSSIDやパスワードなど初期値から変更したほうが良い項目もあるので、OpenAuto ProをインストールしたらすぐにWi-Fi周りの設定を変更しましょう。

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GUIでWi-Fiスポットを設定する方法

とりあえずAndroid Autoをワイヤレス接続で利用するだけなら、GUIでも設定は可能です。設定画面からWi-Fi接続を有効にして、Wi-Fi帯域を5GHzに変更、ホットスポットをONにすればワイヤレスAndroid Autoが利用可能になります。

ちなみにWi-Fi帯域については原則5GHzでないと利用できません。2.4GHzで利用できるのはAndroid 10以前のバージョンを搭載した一部の機種に限られます。

GUIによる設定だけでは十分な性能を発揮できない

ただし5GHzを利用したとしても、デフォルトの設定だと内蔵されているWi-Fiのスペックを十分に生かせず、かなり至近距離に設置しないと快適に利用できません。

リンク速度を最大限に引き上げるためにはCLIで設定を変更する必要があります。

GUIではSSIDとパスワードを変更できない

またOpenAuto ProのデフォルトのSSIDはOpenAutoPro、パスワードは1234567890と一律で設定されています。

これらもGUIでは変更することができず、CLIで設定ファイルを直接編集しないといけません。

OpenAuto Proの存在を知っている人はそうそういないでしょうけれども、デフォルトのままだとセキュリティ的によろしくないので任意の文字列に変更しておきましょう。

CLIでWi-Fiスポットを設定する方法

OpenAuto Proのホットスポット機能はhostapdを利用しているので、以下のようにhostapdの設定ファイルを編集してやればOKです。

$ sudo nano /etc/hostapd/hostapd.conf
interface=wlan0
driver=nl80211
ssid=OpenAutoPro
hw_mode=a
channel=36
ieee80211d=1
country_code=JP
ieee80211n=1
ht_capab=[HT40+]
ieee80211ac=1
vht_oper_chwidth=1
wmm_enabled=1
macaddr_acl=0
auth_algs=1
ignore_broadcast_ssid=0
wpa=2
wpa_passphrase=1234567890
wpa_key_mgmt=WPA-PSK
wpa_pairwise=TKIP
rsn_pairwise=CCMP

以下、主な設定内容を簡単に説明しておきます。

帯域を5GHzに指定する

hw_mode=aとすることで5GHzの帯域で通信します。またチャンネルはW52(36/40/44/48ch)に固定する必要があるのでいずれかを選択してください。

ちなみにW53は屋外利用が禁止されており、W56もDFSを実装しないと車内で利用してはいけません。DFSを実装する場合はieee80211h=1を記述すればOKです。

しかしDFSを実装してまでW56にこだわる必要はないので、W52のいずれかのチャンネルを設定しておけば十分です。

IEEE 802.11dを有効化

ieee80211d=1とcountry_code=JPによりIEEE 802.11d規格をサポートし、Wi-Fiの周波数帯域や送信パワーを日本向けに自動調整します。

通信が許されている周波数や電波出力は国や地域により異なりますから、特に屋外利用においては重要な設定です。

IEEE 802.11nを有効化

ieee80211n=1でIEEE 802.11n規格を有効化、ht_capab=[HT40+]で帯域を40MHzまで拡張します。

IEEE 802.11acを有効化

ieee80211ac=1でIEEE 802.11ac規格を有効化、vht_oper_chwidth=1で帯域を80MHzまで拡張します。

他にも様々なオプションが存在しますが、とりあえずこれだけやっておけばRaspberry Pi 4Bの最大値である433Mbpsは叩き出せます。

まとめ

OpenAuto ProはGUIでワイヤレスAndroid Autoを有効化することが可能ですが、それだけだとWi-Fiの性能が十分に発揮されず、快適に利用できない恐れがあります。

CLIで設定ファイルを編集することで、Raspberry Pi 4B内蔵のWi-Fiでもリンク速度は最大433Mbpsまで引き上げられるのでぜひ設定を変更しておきましょう。

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